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【鬼滅の刃】感動的な鬼の過去・人間時代について!!【響凱】【累】【猗窩座】

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大人気マンガ・アニメ「鬼滅の刃」。炭治郎達をはじめとする鬼殺隊の兄弟・家族・仲間の深い絆は作品の魅力の一つですが、同時に鬼たちが鬼になった理由、人間時代の悲しい過去も魅力の一つです。

というわけで今回は、鬼たちの悲惨な人間時代、過去についてまとめてみました!!
最後まで読んでいただけるとありがたいです!!



響凱

 

鼓屋敷にて炭治郎達と相対した響凱(きょうがい)。人を喰らう事で力をつける鬼。つまり人を喰えなくなると、鬼の成長は止まってしまいます。響凱も多くの人を食べることができないようになった鬼です。十二鬼月であった彼は、無惨様に人が喰えなくなっていることを見透かられて、その地位をはく奪されてしまいました。

再び十二鬼月に返り咲きたい響凱。しかし大量の人を喰らうことはもうできません。そこで目を付けたのは稀血の存在。稀血は通常の50倍ほど栄養価が高く、つまり稀血の持ち主を1人喰らうだけで50人を喰ったのと同様の成長を見込めるのです。

稀血の人間を屋敷に連れ込み、そこで食べようとする響凱。炭治郎は響凱と戦います。
さすが元十二鬼月。今まで戦ったどの鬼よりも強い。身体に身に着けた鼓をたたくことで、空間が回転する血鬼術や、同様に鼓を鳴らすことで爪でひっかいたような攻撃を与える血鬼術を使って炭治郎を追い詰めます。
闘いの途中、回転する部屋の中で原稿のような紙が散らばります。それを踏まないように気を付けながら、巧に攻撃を避ける炭治郎の姿を見て響凱は驚きます
激闘の末、炭治郎は響凱の首を斬ることに成功。響凱の身体が崩れていきます。


死に際、響凱は炭治郎は尋ねます。「小僧…答えろ…。小生の血鬼術は…凄いか…。」
炭治郎は答えます。「凄かった。でも人を殺したことは許さない。」

響凱は人間時代、小説を書いていました。今でも有名な「里見八犬伝」を愛し、自身も物書きとして生計を立てたかった響凱。しかし中々自身の作品を人々に認めてもらうことはできませんでした。つまりは「売れない物書き」。どれほど書こうが決して自分の才能を認められない。
鬼になってからも文章を書き続ける響凱でしたが、ある日の夜、ある人物に自身の作品を酷評されてしまいます。響凱の書いた原稿を手にしながら、

「つまらないよ。つまらないんだよ。君の書き物は。」
「すべてにおいて塵のようだ。」
「美しさもはかなさも凄みもない」

手にしていた原稿をばらまき、続けて話します。

もう書くのはよしたらどうだい。紙と万年筆の無駄遣いだよ。」
「最近は昼間全く外に出て来ないし。そんなふうだから君はつまらないのさ」
「趣味の鼓でも叩いてたらいいんだ。この家に閉じ籠って。」
「それもまぁ、人に教えられる腕前ではないが。」

そう言いながら、響凱の原稿を足で踏みにじり立ち去っていきます。
響凱は怒りでその人物を殺してしまいます。

誰にも認められてこなかった人生。死に際に鬼としてではありますが、炭治郎に認められて響凱は救われたのです。
「小生の…書いた物は…塵などではない。」
「少なくともあの小僧にとっては踏みつけにするような物ではなかったのだ」
   「小生の血鬼術も…鼓も…認められた」

そう言い残し、涙を流しながら死んでゆく響凱。美しい散りざまでした。

 

 

 

 

 

下弦の伍 累

次に紹介するのは下弦の伍・累です。累は鬼としては異例の家族を持つ鬼です。子供として父母、兄弟を持つ鬼。これは無惨様によって特別に認められていました。
家族に対して、自身の鬼としての力を分け与えていたので、位として下弦の伍ですが、分け与えたすべての力を回収すれば、下弦の壱・弐に位置づけられるほどの実力者でした。

そんな彼の過去は悲惨なモノでした。鬼になる前の彼は病弱で、まともにあることさえままならない少年でした。そんなある日の夜、無惨様が現れます。無惨様によって鬼にされたことで、脅威的な身体能力を手に入れた累。もう立って歩けないようなことはありません。但し日中である場合を除いて。
鬼になった息子に対して、両親は絶望します。人を喰らう累の姿を見た両親は、累を殺すことを決意します。眠りに落ちた累に対して、刃物を振りかざす父。

鬼の累は逆に両親を殺しました。死に際、母は「丈夫な体に産んであげられなくてごめんね」と言い残し事切れます。
累はそこで気づきました。両親は累だけを殺そうとしたのではなく、心中しようとしたことを。人を殺めてしまった累とともに責任をとって自害しようとしたのです。
そこで初めて累は自身のした罪の重さに気づきます。本当の家族の絆を累自身が壊してしまったのです。自身の所業の罪深さに気づき、耐えられませんでした。毎夜毎夜両親を恋しく思う累。

こうして累は他の鬼を家族として迎え入れ、それぞれの役割をこなすようにさせます。「偽りの家族」の完成です。しかしそれでも家族愛に飢えた累の心が満たされることはありませんでした

富岡義勇によって首を斬られて死にゆく累。炭治郎はそんな彼の背中に手を置きます。人のぬくもりを感じる累。
ただただ両親に謝りたかった累。多くの人々を殺めてきた累は両親のいる天国には行けません。そこに父母が現れます。
「一緒に行くよ、どこまでも」
「父さんと母さんは累と同じところに行くよ」

その言葉を聞き涙を流す累。人間時代に容姿へと戻ります。
「全部僕がが悪かったよう。ごめんなさい」
「ごめんなさいごめんなさい……。」
「ごめんなさい……!!」
最期は家族3人で寄り添いながら、地獄の業火に焼かれてしまいます。


最期は救われる形で家族と再会できた累。感動的なエピソードです。

 

 

 

 

上弦の参・猗窩座

上弦の参・猗窩座。物語序盤で炎柱・煉獄杏寿郎を激闘の末に殺し、無限城編では炭治郎と水柱・冨岡義勇と相対し、熱戦を繰り広げました。
アニメだけを見ている人は猗窩座のイメージ、よくないんじゃないでしょうか。大人気の煉獄さんを物語から退場させた張本人ですからね(笑)。
ですがこの猗窩座、漫画勢にはかなり人気が高く、鬼のなかでは屈指の人気を誇るキャラクターです。
なぜ猗窩座に人気が集まるのか。勿論数百年以上、ただ修行を積み武を極めることだけに全力を注いだ点などもその人気の理由の一つでしょうが、なんといってもその過去が好かれている最も大きな理由でしょう。


猗窩座の人間時代の名前は狛治人間として生きていたのは江戸時代。家は貧しく、父親は病弱。薬が必要です、が買うことができません。父のためにどうしても薬が必要な狛治は盗みを働きます。時には見つかり、奉行所まで連れていかれて罰を受けることもありました。百叩きや罪人の印である入墨を入れられ、身体がボロボロになることは数知れず。それでも父のためを思い、どんな罰を喰らっても狛治の心が折れることはありませんでした。
そんなある日。父親が自殺。理由は自分のせいで息子(狛治)が罪を重ねることに耐えられなくなったから「真っ当に生きろ。まだやり直せる。俺は人様から金品を奪ってまで生き永らえたくはない。迷惑をかけて申し訳なかった。」
父親の遺言を知った狛治。父親のためなら自分がどうなろうがどうでもよかった。それなのに…。「貧乏人は生きることさえ許されねぇのか。こんな世の中は糞くらえだ」。
狛治の頭の中は大切な父親を守ることでいっぱいだったのでしょう。自暴自棄になります。
流刑の地で大勢の大人に殴り掛かっていたところにとある道場の人間が来ます。
道場に来るように誘われますが、それを断り、殴り掛かりますがすぐにやられます。

目を覚ますと狛治は先ほどの男性のもとにいました。その男性の名は慶蔵。素流の道場をしていますが、門下生がいないとのこと。慶蔵は狛治に娘の看病を頼みます。娘の名は恋雪。咳をする恋雪の姿に狛治はかつての父親の姿を重ねます。
恋雪は本当に身体が弱く一晩中看病をしなければなりませんでしたが、病弱な父の世話で慣れていた狛治にはたいしてつらくありませんでした。
恋雪はそんな狛治を気遣い、花火を一人で見に行くことを提案。それに対して狛治は代わりに背負って見に行くことを提案。加えて、「今日行けなくても来年も再来年も花火は上がるからその時行けばいいですよ」と返答する。
その言葉を聞いて涙を流す恋雪。涙の理由を狛治は理解することができませんでした。

慶蔵は昔、山賊に襲われていた老人を助けそのお礼として、土地と古い道場を引き継ぎました。それを面白く思わない剣術道場がありました。彼らは腹いせに素流道場に嫌がらせをし、そのため素流道場には慶蔵と狛治しかいませんでした。
でもそんな状況でも、稽古と恋雪の看病で荒んだ狛治の心は次第に癒されていきます。

月日は流れ狛治は18歳に。そのころには恋雪も16になり、病気もすっかりよくなり普通の暮らしを送ることができるようになりました。
そんなある日、狛治は慶蔵から素流道場を引き継ぐようにお願いされます。道場を引き継ぐ、それすなわち恋雪と結ばれるということ。
慶蔵「恋雪もお前のことが好きだと言っているし」。驚いた狛治に見つめられ、恥ずかしそうに視線を外す恋雪。
狛治にはこんな未来が待っているとは思えませんでした。入墨の入った罪人である自分を好いてくれる人がいる未来。誰かに頼られる未来。父親の言う真っ当な生き方ができるのではないか?人生をやり直せるのではないか?という期待が膨らみ、狛治は心に誓います。命に代えてでもこの二人の事を守ることを。

そして、花火の上がる夜。狛治と恋雪は二人きりで話をします。恋雪はかつて狛治がしてくれた花火を見に行く約束の話をします。
病に侵される自分が来年も再来年も生きている姿を想像できなかった。母親は自分の死を見ることを避けて自殺し、父(慶蔵)もどこかで諦めの気持ちをもっていることに恋雪は気づいていました。
しかしながら狛治だけが当たり前のように恋雪の未来の話をしてくれた。そのことが本当に嬉しかった恋雪。
「私は狛治さんがいいんです。私と夫婦になってくれますか」と尋ねる恋雪。
狛治は両手をつなぎながら花火の上がる夜空を背景に誓いを立てます。
「俺は誰よりも強くなって、一生あなたを守ります。」

 

 

そんな幸せな時間は一瞬にして崩れ去りました。父親に祝言を挙げる報告をするために墓参りに行っていた狛治はとある事を耳にします。
慶蔵と恋雪が毒殺されたことを。となりの剣術道場の息子が、素流道場の井戸に毒を入れたことで二人は死亡。特に慶蔵は苦しむ恋雪を背負いながら医者の元を目指し、自身も毒に苦しみながら死んでしまったのです。

再び大事な人が危機に瀕しているときにそばにいてやれなかった。「『きっと治す、助ける、守る』。俺の人生は妄言を吐き散らかすだけのくだらないものだった。」
「口先ばかりで何一つ成し遂げられなかった。」

怒りで後戻りできなかった狛治は剣術道場を襲撃。67名を素手で殺しました。その噂を聞きつけた無惨様が狛治の前に現れます。自身の拳を狛治の頭に貫通させ、血を分け与える無惨様。これにより狛治は猗窩座へと変えられてしまい、記憶を失った猗窩座は守りたい者もなく、何もない世界に生きたいわけでもないのに、強さを求めて人々を殺し続け、100年以上もの間生きながらえることになりました。

 

おまけ 猗窩座の最後

無限城に話を戻します。透き通る世界へと到達した炭治郎によって頸を斬られる猗窩座。しかし土壇場で頸の弱点を克服します。破壊殺滅式を義勇に向かって繰り出そうとする猗窩座。なんとしてでも倒すという気概を持った炭治郎が斬りかかりますが、そこで刀がすっぽ抜け、猗窩座の顔面を殴りつけることに。猗窩座は人間時代、慶蔵に殴られた時に言われたことを思い出します。「生まれ変われ 少年。」
そこで猗窩座は本当の自分の気持ちに気づきます。鬼として多くの人間に手をかけてきた。弱い奴が嫌い。正々堂々と戦わず、井戸に毒をいれるような弱者。「守る拳」で人を殺す弱者。自分の師範の大切な道場を血で汚し、父親の遺言も守れない弱者。
猗窩座はそんな弱い自分自身が許せなかったのです。

炭治郎に感謝の気持ちを持ちながら、自身の身体に滅式を繰り出し、身体の再生を止めました。あの世で父親に会う猗窩座。人生をやり直せなかった事を謝ります。狛治の見た目に戻ります。そこに慶蔵も現れる。「お前がどんな風になろうが、息子は息子、弟子は弟子。死んでも見捨てない。天国には連れて行ってやれねぇが」。笑みを浮かべながら伝えます。
そこに無惨様の介入。「強くなりたいのではなかったのか?お前はこれで終わりなのか?」。無惨様の言葉を聞く狛治の容姿は再び猗窩座に戻っていました。再び身体を再生する猗窩座。そこに一人の女性が現れます。
「狛治さんありがとう、もう十分です。もういいの。もういいのよ。」恋雪が語り掛けます。上弦の参の姿はすでに猗窩座ではなく狛治に戻っていました。

狛治は大粒の涙を流しながら謝ります。「ごめん、ごめん。守れなくてごめん。大事な時そばにいなくてごめん。約束を何一つ守れなかった...!!許してくれ、俺を許してくれ。頼む。許してくれ…!!」

「私たちのことを思い出してくれてよかった。元の狛治さんに戻ってくれてよかった。」
笑みを浮かべ、涙を流しながら恋雪は言います。
「おかえりなさい あなた・・・」

 

「ただいま親父、戻ったよ。」
「師範、恋雪さん。ただいま。」

 

 

こうして狛治と恋雪は抱き合いながら地獄の業火に焼かれ、地獄へと行くのでありました。


救いのない人生を送った狛治。最後は地獄ではありますが、自身の事を何百年ものあいだ待ってくれた最愛の人・恋雪に再会できたことはよかったのではないでしょうか。

 

 

 

 

まとめ

いかがだったでしょうか。まだまだ書きたい鬼(堕姫妓夫太郎、手鬼、黒死牟)もいたのですが、字数の都合上今回はこの辺で。というか猗窩座を気合入れすぎて書きすぎましたね(笑)。やっぱり猗窩座の過去は感動的ですし、書いてて気持ちがよかったです。アニメでこのシーン放送された泣くだろうなぁ~(笑)。まあアニメで猗窩座の過去が描かれたとしても「キメツ学園」読めば、幸せそうに恋雪さんといますから大丈夫!!(笑)。
最後まで読んでいただきありがとうございました!過去記事もよろしくお願いします!

 

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